薄紅葵雑記

気が付けば、朱夏も終わり。これからを楽しむために。

あの人の話……尊敬と感謝の思いをこめて②

こんにちは、薄紅葵(うすべにあおい)です。

 

 

仕事で悩んだり、迷ったりしたときに読み返す1通の手紙があります。

 

 

昔、総合病院で働いていました。

その時にいただいた手紙です。

 

 

Yさんは、ご主人と2人のお子さんの4人家族でした。

上の息子さんが、当時の私と同じくらいの年齢で、下の娘さんは成人していましたが学生さんでした。

 

 

その頃、Yさんは婦人科系の癌で繰り返し手術を受けていました。

手術前は少し気持ちが落ち、愚痴ったり弱気な発言がありました。

けれども、その様なときでさえいつも穏やかで、取り乱したり他の人にあたったりすることのないYさんでした。

 

 

ご家族は、それぞれ忙しくしていらっしゃいました。

面会は毎日来ていましたが、それぞれ別々に短時間の面会でした。

ご家族4人が揃う面会中には、笑い声が聞こえていました。

 

 

しかし、わずかな時間のあと、積極的な治療はできない状況になりました。

家族で過ごす時間を大事にしたいからと、個室の病棟に移動しました。

数週間後Yさんは、亡くなりました。

私たちは、その事を主治医から聞きました。

 

 

その数日後、Yさんのご主人が病棟にいらっしゃいました。

Yさんが、看護師ひとりひとりに宛てて書いた手紙を持ってきてくださいました。

「元気に退院するつもりで、その際のお礼の気持を綴ったようです。元気には退院出来なかったけれども、是非この気持ちを伝えたいと思いました。」と、ご主人の言葉が添えられてありました。


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そこには私の知っている、穏やかで優しくて前向きなYさんの姿がありました。

 

今でもその手紙に励まされることがあります。

仕事でも、仕事以外のことでも励まされることがあります。

私は今、あの頃のYさんと同じ位の年齢になりました。

 

 

最後までお付き合いありがとうございます。そしてまた、このブログに足を止めていただけるのを、心よりお待ちしております。