薄紅葵雑記

気が付けば、朱夏も終わり。これからを楽しむために。

雨の日のため息

こんにちは、薄紅葵(うすべにあおい)です。

 

 

その休みの日は雨だった。

 

 

朝、最寄り駅から電車に乗り、座っていた。

次の駅で女性が一人、息を切らせながら走り込んできた。

同じ位の世代の人だった。

マスクをしていない人だった。

乗客の少ない時間帯で、席はたくさん空いていた。

優先席にドスッと座ると、隣の席に荷物を広げ、濡れた傘を置いた。

そして、化粧を始めた。

ファンデーションにチークカラーやアイシャドウ、どんどん色が重ねられていった。

電車は混み始め、座れる席はなくなり立っている人が増えてきた。

その人は荷物を拡げたまま、化粧を続けていた。

そして、化粧が終ったのか途中なのか、急いで荷物をまとめて飛び出していった。

いろいろな所からため息が聞こえたような気がした。


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昼、用事を済ませビルから出て傘をさした。

その瞬間だった。

強い風に煽られ、傘がひっくり返りホネが折れた。

お気に入りの傘だったのに…。

大きなため息をついた。

 

 

夜、帰りはバスを使った。

運転手さんは男性で、マイクを着けていた。

同じ位の世代の人だった。

下車するお客さんにお礼を言ったり、次のバス停の案内をしたりしていた。

それらの声はハキハキと大きな声で聞こえていた。

ところが、バス停でお客さんを降ろすと、愚痴のようなことを言っている。

「早く降りてくれ」「ここでチャージしないでくれよ」とか「傘、忘れてねーよな」とか言っていた。

マイクを着けていることを忘れていたのだろうか。

聞こえるか聞こえないか位の声でずっとブツブツボソボソ言い続けていた。

いろいろな所からため息が聞こえたような気がした。

 

 

バスから降りて見上げと、雨は上がり空には月が見えていた。

明日の予報は晴れ。

気持ちの良い一日になると良いな。

 

 

最後までお付き合いありがとうございます。そしてまた、このブログに足を止めていただけるのを、心よりお待ちしております。