薄紅葵雑記

tea , music and ……

ある先生とのこと

こんにちは、薄紅葵(うすべにあおい)です。

 

 

その先生は、私の中学校の先生です。

その先生は、今では許されないような、スパルタ先生でした。

授業中に指名され、正答出来ないと叩かれました。

怖いから、痛いから、嫌いでした。


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先生の、パワフルで明るいところは好きでした。

校内暴力とか、金八先生の腐ったミカン(ご存じですか?)の時代です。

先生が担任するクラスは、学年中のヤンチャ(不良と呼ばれていた…)を集めたクラスでした。

私は違うクラスでしたが、少し憧れたこともありました。

 

 

卒業すると、先生のことは忘れていました。

母親になったある日、先生に偶然会いました。

白髪の頭で、皺が刻まれた顔になっていましたが、一目でわかりました。

パワフルで明るいオーラは変わっていませんでした。

何も考えず声をかけました。

「アーッ先生、こんにちは」

 

 

先生は私のことを覚えていないと思い「○○中学でお世話になった薄紅葵です」と。

先生は、「おー、元気だったか?」と。

幼い姫と歩けるくらいの狭い生活圏で、よく会いました。

家近いんだな~なんて何となく思いながら、「こんにちは」「おー」と簡単な挨拶を繰り返していました。

そんなに日々が数年続いていました。

 

 

その後、先生に会わない日が続きました。

ある日、先生が杖をつきながら軽く足を引きずり、ゆっくりゆっくりと歩いていました。

あー、病気をして後遺症があるのだなと思いました。

でも思っただけで、変わらずに「こんにちは」「おー」を繰り返していました。

けれども、先生を町中で見かける日は少なくなっていきました。


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しばらくぶりに先生を見かけました。

杖をつき、奥さま(たぶん)に付き添われていました。

下を向き足元を確認しながら、一歩一歩進んでいました。

先生の視線を動かす(足元から外す)ことが恐く、声がかけられませんでした。

目のあった奥さまに、目礼をしました。

奥さまは目礼を返して下さいました。

その日を最後に、先生に会うことはありません。

 

 

中学時代は勉強が嫌いで、授業も上の空なんてことがほとんどでした。

でも、先生には勉強以外にいろいろなことを教わりました。

今改めて「仰げば尊し」と思うと共に、「ガンバロー」と言う気持ちになりました。

 

 

最後までお付き合いありがとうございます。

そしてまた、このブログに足を止めていただけるのを、心よりお待ちしております。